温暖化の基礎知識として、政治決定における一番の科学的よりどころになっているIPCC報告書(第1作業部会、第4次報告書)の概要です。
〔これまでの観測結果〕
・最近12年間のうちの11年は、1850年から現在までの間で最も暖かかった。
・1906年から2005年に観測された気温上昇は、0.74度である。
・20世紀中の海面上昇は、推定0.17メートル。1961年から2003年における全球平均海面上昇は年間1.8ミリメートル。
・世界各地で、大気中の水蒸気の増加とともに、豪雨現象が増加している。
・一方で、1970年代以降、特に熱帯と亜熱帯をはじめとするより広い地域で、より激しく長期にわたる干ばつが観測されている。
・20世紀半ば以降に観測された全球平均気温の上昇は、人為的な温室効果ガス増加による可能性がかなり高い(90パーセント以上)。
〔将来の予測〕
・今後も現在のペースで温室効果ガス(二酸化炭素など)が排出し続けられれば、20世紀に観測された以上の温度上昇と、様々な変化が21世紀中に発生する可能性がかなり高い(90パーセント以上)。
・化石エネルギー中心の社会では、2100年までに4.0度(2.4~6.4度)の気温上昇、0.28~0.58メートルの海面上昇が予想される(1980-1999年レベルと比較して)。
・環境保全と経済発展を地球規模で両立する社会では、2100年までに1.8度(1.1~2.9度)の気温上昇、0.19~0.37メートルの海面上昇が予想される(同)。
なお、この概要はオーマイニュースでも取り上げられた、というか僕が記事書いたので、紹介しまーす。
http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000005076
以上。